このボードは、見た目と乗り味はぜんぜん違います。見た目からすると、乗れるの?と思ってしまうのですが、違和感無く・そしてパフォーマンスも意識して・そして楽に乗れます。
テールがワイドですが、逆にこれが日本のビーチブレイクだと、緩めの斜面で走りをキープ出来て、性能が更に引き立つのもわかりました。
シェイパーのDanielさんは、サーフィンも元プロで腕前も素晴らしく、自らがライダーとしても活躍しています。なお、栗田はこのボードについて
”注意!Daniei Thomsonのシェイプに乗ったことが無い人が、
そんなボードは乗れない!
と言っているの場合は信用してはいけません。彼のシェイプを乗ったことがある人のみ、彼のボードを評価することが出来るのです!”
と感じました。このボードを販売している栗田もこの彼のシェイプに乗る前は
”こんなデザイン機能するわけない”
と失礼ながら思っていました。すみません、Danielさん。だけど彼のデザインに乗った瞬間から
”なんて素晴らしいデザインを考案したのだ”
と感じています。彼の理論はModern Planing Hull(MPH)と言って、テクニカルなものです。その彼の理論を以下に書いてみました。
【DanielのModern Planing Hullとは】
Danielにとって、
“サーフボードはトップスピードに尽きる。トップスピードを上げれば上げるほど、より高いパフォーマンスが発揮できる”
Modern Planing Hull(MPHと略)は、現代ハイパフォーマンスサーフィンをのデザインカテゴリーです。Plaining Hull理論は20世紀の、Richard Kenvin によるHydro Dynamica(ハイドロダイナミカ)プロジェクトPlaning Hullデザインリサーチによるものです。
Daniel ThomsonのMPHはこのPlaning Hullデザインに、ウエイクボード&カイトボードで使われるモダンなボードデザインを入れている超現代的なPlaning Hull理論(つまりModern Plaing Hull)となります。この超現代的理論が、現在における最高のハイテク素材【ボードフォーム+フィンなど】をあわせることにより、今までに無かったサーフボードのデザインとサーフィンの体感が可能となりました。
シェイパーのDanielにとって、MPH理論ボードは
サーフボードはサーファーの体の一部
と位置づけます。自分が思い描くラインを波に描いて、そのラインを自在にボードとともに描く。まるで自分がボードの上に乗っている感覚ではなく、自分が波と一体化をしているようか感覚を与えるボードのデザイン理論なのです。
MPHこそが、一般サーファー各個人がより高いレベルのサーフィン体験を出来るデザインと信じて疑いません。そして、MPHはプロサーファーにも新しい”超ハイパフォーマンス“なボードを提供してくれるでしょう。スノーボードやスケートボード、ウエイクボードなどのような、サーフボードでは今まで出来なかった高さのエアー・リバース・切れのあるリップアクションなどを可能としてくれるのです。他方では、今までのサーフボードのような、パワフルな・レールをフルに入れたカービングターンを、流れ(フロー)&スピードをキープしながら出来るのです。これこそパフォーマンスサーフィンの真骨頂でしょう。
【サーフボードデザイン】
長年のシェイプ・素材・そして数多くの海でのテストを経て、Danielは以下のようなデザイン理論を生み出しました。
・よりストレートなボードラインとワイデストポイントをより前にすること
・アウトラインカーブ・ロッカーカーブを機能的にあわせて、水の抵抗を最小限にする。その組み合わせバランスが、波のパワーのボードへの効率的かつダイナミックなパワーの伝達を可能とする。
・Simmonsの理論を使った、ボリューム(ボードフォイル)バランスを使い、ボードを浮き上がらせる。【L=CL P2 SV2】そのためにボードの長さ・容積・接水面を最小にして、ボードのスピードを最大化することが出来る。
少ない水の抵抗と、波のパワーのボードへの効率的かつダイナミックなパワー伝達こそが高いボードのリフトが、スピード(初速とトップスピード)を更なる高みに持って行くのです。そして、スピードの高さだけで無く、そのスピードをコントロールする能力も対鉄です。この
スピード・スピードをコントロールする能力
こそが、優れたサーフボードデザインをする上で大切です。
スピードとコントロール性を両立するために、シェイパーのDanielは以下のデザインをサーフボードに入れます。
・ハードエッジ部位をより高い位置まで入れ、レトロボードとは一線を引く、ボリュームを落としながらも、ミッドボキシーなレールをボードに取り入れる。これが、繊細ながらも扱いやすいレール形状を生み出す
・より角度の無いフィン(フィンのトー角度を無くす)の位置=これが水流をより効率的にする
・チャンネルとコンケーブボトムをあわせることにより、水の抵抗を減らしながらも、ボードのターン性能を上げる
・最新のフィンデザインを入れることにより、最高のボードパフォーマンスを確立する
ボードのデザインは、通常のショートボードをノーズ4インチ・テール4インチをカットして、アウトラインをストレートにしています。
アウトラインをストレートにしているので、幅広にし過ぎなくてもスピード能力が高くなるアウトラインです。
ロッカーはストレートかつ短いレングスにあわせるために、レールロッカーを強めにしていて、そして深いコンケーブを入れています。深いコンケーブはセンターのロッカーラインを直線にすることが出来て
”ダウンザラインの時にはスピードを速く、ターンのためにちょっとボードを傾けるとレールロッカーカーブが効いて、ターンの性能が上がる“
という戦術的なデザインを使っています。
”短く“
”ストレートアウトライン“
”深いコンケーブ“
”レールロッカー強め“
“センターロッカーはストレート”
以上の考え抜かれたデザインにより、ロッカーが強くても走り出しが速く、そしてターンの性能が確保できるという優れたデザインになりました。
とまあ、読むと難解なところもありますが、とても理論にあっている。そして、彼のボードに乗れば乗るほどその魅力にはまってしまうのです。彼のハンドシェイプボードは、世界的にも生産数が少なく、かなり高いです。その彼の素晴らしいデザインと、XTRのハイテク素材により、今まであなたが体感出来なかったサーフィンを、その足元にもたらしてくれるでしょう。
ストックボードもありますし、まだ少量彼のカスタムも受付しています。
ストックボードはこちら
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